#01 "NOBU" の巻


 海外旅行が好きではなかったワタクシ、PIYOKO。 そんな私がご案内させていただくのはNYの食事情など。 「など」というのがミソですぞ。

 私はとっても恵まれてまして、初めてのNYが主人の仕事がらみ──しかもアート系 の取材──だったものですから、観光ガイドに縛られることなくマンハッタンへ上陸。 しかもしかも、NYに住んでいる日本人が多く、彼らのおかげでナマのNY食事情も垣間 見させていただいております。 NYは私のココロのリゾート。 これからも精進、なのです。

 さて、はじめてNYの食について書かせていただくので、知名度が高くとっつきやす いトコロから入りましょう。 フジテレビで昨年まで毎週放映されていた「料理の鉄人」をご存じでしょうか? 「私の記憶が確かなら……」のセリフで有名な、道場六三郎、陳健一などを輩出した 有名番組です。 この料理の鉄人、NYでも放映されているとのことで、現在の和の鉄人森本シェフが腕 をふるう「NOBU」は毎夜毎夜大変な賑わいをみせているそうです。

 今日はそんなNOBUのおはなし。
 現在、NYのNOBUでディナーを「普通に」予約しようとすると、およそ3ヶ月待ちだと か。 「最短で3ヶ月!」と驚かないでください。 あなたがNOBUに電話をして、3ヶ月先だろうがなんだろうが、予約できればまだ運が良いほうでしょう。

 私が最初にNYを訪れたとき、森本シェフはまだ鉄人に就任してはいなくて、NOBUは単 にガイドブックにも載っている、数ある高級レストランのひとつだったはずです。 そのとき、わたし達はNYで活動している日本人アーティストの接待のために、一緒にNY入りしていたクライアントは彼らが希望している「NOBUでのディナー」のセッティ ングのために彼ら自身に予約をお願いしました (接待される人が予約するなんて変な話だけど、やっぱり英語を喋り慣れてる人のほ うが予約がスムーズだもの)。 彼らはその日のディナーを予約しようとNOBUに電話をかけました。 ところが……何度かけてもNOBUは電話に出ないのです。 仕方なくその日はNOBUでのディナーはあきらめ、翌日もまたNOBUに電話をかけてみた のですが……やはり繋がらないのです。 結局わたし達はNOBUでディナーをする機会には恵まれませんでした。 日本でNOBUで腕をふるう森本が、料理の鉄人でオンエアされてしまった今では以前よ りも予約が難しくなったに違いありません。

 それから2年後。 そのときのアーティストは世界的にもメジャーになっていました。 そしてNOBUについてこのようなことを語ってくれました。 「僕はね、つきあっていた彼女と大喧嘩をしちゃったんだよ。それでね、なんとか機 嫌を直そうと思って、前々から彼女が行きたがっていたNOBUをなんとか予約しようと したんだけど……」 彼の話の内容はこうでした。

 予約を取るために(それもできるだけ早く!)、またまたNOBUに電話をかけてみた彼 でしたが、やはりNOBU側は受話器を取る気配がないのです。 弱り切った彼は、「メジャーなアーティスト」のコネを利用して、フードコーディネー ターにそのことを相談したのです。 するとそのフードコーディネーターはこともなげに「ああ、NOBUね。この電話番号に かけてみなよ」とガイドブックに載っているのとは違う電話番号を教えてきたのです。 「シークレットナンバーさ」 彼は早速この番号に電話をかけたところ、やっと電話は繋がりました。 ところが肝心の予約はやはり最短で(時間などを考慮に入れなくても)1ヶ月ほども 先になってしまうのです。 彼は一旦電話を切り、ふたたび前述のフードコーディネーターに泣きつきました。 「それなら」 フードコーディネーターはまた違う電話番号を教えました「シークレットナンバーその2さ。他言無用だよ」 2コールで電話は繋がり、しかも当日の予約さえOKでした。やはりZagatでそれなりの評価を得ている店は、それなりのマネージメントが必要、 ということなのでしょう。

 さてさて、肝心なお味のほうですが、彼曰く 「あんまりおいしくなかった・・・」 とのことでした。 やはりニューヨーカーの口にも合うように和食ではありますがアレンジしてある結果、 彼の口にはあわなかったようです。 ただし、彼のこの1回限りのコメントでは情報不足なのです。 そんな矢先にNOBUの隣に「NOBU NEXT DOOR」というレストランがオープン。 こちらはNOBUの隣ではありますが、厨房でつながっていてNOBUと同じ味だということ で、NOBUとの違いは「予約を受けつけない」のだそうです。

私も次回のNYの際には「NEXT DOOR」訪れてみる予定です。
P.S 最近は随分予約も取りやすくなったと聞きます。ただ、味の方は……噂を聞かないんですよね。挙げ句にいまだにNext Doorに行ってないPIYOKO達。すいませんすいません。 2003/12


  

メールはPIYOKOさんのもとへ届きます


Restaurant Loves You
by
PIYOKO

Copyright © 2000 H Beams Publishing Inc.
KOBE JAPAN