Vol.00 心に映すNY


Ring !  Ring !  Ring !
部屋に響き渡るけたたましい電話のベル。
こんな時間に誰 ?!
さっきもぐりこんだばかりのベッドから腕だけ伸ばす。

“Hello.”
“もしもし、朝早いのに起こしてごめんね”

朝8時のSeventh Ave.
もうすぐビジネス・アワーが始まる。
小刻みに路線変更しながらミッドタウンを走るイエローキャブと
通りを挟んだ向こう側で手を振る女性の姿が交互に映る。
まるで映画のコマ送りみたいだ。

彼女の唇は確かに私の名を呼んでいる。
知性を引き立てるストライプのコットン・シャツ。
セミロングの前髪を抑えるカチューシャ。
元々美人なのに内面の輝きが彼女を一層美しくさせる。

10年ぶりに逢う大切なクラスメート。
フライト・アテンダントの彼女は
昨日から仕事でNYに来ていた。
本物のアテンダントになったら絶対にNYで逢おうね
という約束が実現したマンハッタンの夏。
いつかこんな日が来ると信じていた。
やっぱりNYでは何が起こっても不思議じゃない。
これがNY。  Dreams come true.

I love NY.
どう言えばいい?
どう言ったらわかってもらえる?
NYを好きな気持ちを自分の言葉で伝えたいのに
こんな素晴らしい体験の前ではどんな言葉も色あせてしまう。
Words don't come easy to me.
確かこんな歌があった。
もどかしい。じれったい。

そんな時、自分の心を映す鏡があったらいいのに。
誰にも見えないけれど自分にだけ見える魔法の鏡。
映るのはいつもNY。
他の誰の物でもない私自身のNY。
大好きな光景。大っ嫌いな光景。
それでも鏡の向こう側は永遠に輝いている。

“See me, feel me, touch me, heal me.”

そう。
NYを愛する人それぞれが自分の裸の心で感じよう。
その瞳でとらえたNYを心に投射しよう。
NYを感じるその感性を自分自身の宝物にしよう。
その時もっともっとこの街を好きになれるはず。

そしてまた私の中で新しいNYの鼓動が聞こえる。
新しいNYに逢える。
たとえ今日という日が終わりを告げても。
Yes, I feel NY !

 

読者の皆様、はじめまして。Scullyです。
大好きな街・NY。
私達のNYが一日も早く元気になってくれますようにという願いを込めて
このコラムをスタートさせて頂く事になりました。
NYで感じたあんな事,こんな事。
つたない文章ですがそれでもNYが好きだから
何らかの形でこの気持ちをフィード・バックしたい。
そんな気持ちで一杯です。
どうぞよろしくお願いします。

  




 Yes, I feel NY ! 
by
Scully

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