Vol.05 ワイルドで行こう!


 このサイトをマメにチェックされている方は、NYではバイク族を見かけない、と昨年末にBBSで話題が出たのを覚えていらっしゃるでしょうか?ところがどっこいバイク野郎はしっかり生きてました!やはり私が昨年7月に42ndSt.で見かけた何十台ものバイク族は幻ではなかったのです。

 外観全てをミラーで覆われたThe Jacob K. Javits Convention Centerは、静かに流れるハドソンリバーをバックに燦然と光を放っています。冬ならまだしも、これが強烈な直射日光が照りつける真夏なら、真っ黒なサングラスはマストアイテムです。こんな強烈な体験は初ベルサイユ宮殿の鏡の間以来のこと。この通称ジャビツ・センターの設計者はI. M. Pei。アメリカならボストンのジョン・ハンコック・タワーやボストン美術館西館、日本なら志賀県のミホ・ミュージアム、パリならルーブル美術館の前にそびえるガラスのピラミッドも彼の手によるものです。こうなったら天下の摩天楼といえど、そんじょそこらの半端な建物とはわけが違う。場所は11th Ave.と12th Ave.の間にあり、39th St.から34th St.までを占めています。敷地面積だけでも800,000スクエア・フィートもあるとのこと。とにかく広いということはわかりますが、一体これが畳何枚分なのか今もって不明です。

 このきらびやかなジャビツ・センターで、この冬、12/28から30までの3日間、モーターサイクルショーが開催されました。タイムズ・スクエア近くの宿泊先からイエロー・キャブで5分足らずの場所ですが、このエリアはワールド・ヨット・クルーズやウォーター・ウェイ・フェリー乗り場を除けば他にめぼしい建物は無く、観光客がわいわいと歩くところではありません。昼間ならマジソン・スクエア・ガーデンやメイシーズまで楽に歩いて行けますが、それでも夜は避けた方が無難です。

 いよいよ会場に到着。しかし肝心のショーをどこでやってるのかキョロキョロ。だってメインエントランスの外にも内にも次々ボートが搬入されてるのです。つまり、そのへんに次のショー用らしき何台ものボートをひょいと置くことができるほど広いんです。やっとたどり着いたチケット売り場で入場料$12を払い、エスカレーターを降りていざメイン会場へ!

 「来た〜!これが見本市だ〜っ!」と興奮のあまり大声を出したものの、その声は瞬時に会場の熱気にかき消されました。めくるめくバイクの山。もちろんメーカーごとにエリアがきめられています。ハーレーはどこ?ヤマハとカワサキは?ホンダは?どデカイの、キンキンギンギラの、サイドカー付き、レトロ風、仮面ライダー風、イージーライダー風、モトクロス用、そして小さな三輪車サイズのお子様用。ところでアメリカって日本でいうスクーターがあるのでしょうか。よくおしゃれなフランス映画にでてきますよね。日本では何故か水戸黄門が乗ってますけど。無い。どこを探してもドハデなバイクに押されて見つかりません。やっと見つけたのは、光沢のあるエンジ色のごく普通のスクーター。見慣れてるはずなのに、すごく新鮮でかわゆい。各メーカーはもちろんたくさんのお勧めバイクを展示してますが、その中でも社イチオシのバイクは回転台の上で優雅に360度回っています。光り輝くそのお姿こそI.M. Pei設計のジャビツ・センターに相応しい。

 しかし探せど探せどピーター・フォンダもデニス・ホッパーもメル・ギブソンもいません。あたりまえか・・・。会場を埋め尽くすのはごくごく普通のアメリカ市民が中心で女性は少なかったです。そんな中でバイクにも乗れないくせに、一台見る毎にキャーキャーと高周波の黄色い声をあげて喜んでるジャパニーズ・ウーマンの姿は他の人にはさぞ異様に映ったことでしょう。(それより皆バイクに夢中で誰も気にしてないか・・・。)微笑ましかったのは親子連れ。大きなバイクにまたがっても更に足が余ってるお父さんと、まだまだおっぱいが恋しい年頃のボクがちょこんとサイドカーに乗ってます。この光景にアメリカの横顔を見たような気がしました。昔のアメリカのヘルスエンジェルス崩れやジャパニーズ・パンク、マッドマックスにでてくる悪者風は皆無です。Sunshine on my shoulders. サンサンとふりそそぐ太陽の下、皆で走れば心もハッピー、と彼らは言っているようでした。なんて健康的なんでしょう!ああ、私もBMW製のチャリでついて行きたい。日本でこういう見本市をやると、ミニスカ・キャンギャルがフラッシュを浴びてますが、こちらではメカニック又は営業らしきおじさんが、会社のおそろいのポロシャツに身を固め、バインダー片手にマニアの質問に答えていました。たった一人だけ見かけた女性は、ディスティニーズ・チャイルドか、はたまたウィリアムズ姉妹か。同性ながら迫力ありすぎて恐かった・・・。♪Survivor!

 会場ではバイク以外にもカスタムメイド用のパーツ、ウェア、アライのヘルメット、シールなどの小物まで、とにかくバイクにまつわるものならすべて販売してました。またそれがバンバン売れるんです。皆赤いカワサキの袋に入れて嬉しそうにしてました。この他、たった1台ですがアメリカ映画で見たようなキャンピングカーにも人気集中。さすがにマンハッタンにキャンピングカーは無いでしょうね。所詮レジャー用に車の中に作ったんから、と甘く見たら大間違い。キッチンからリビングからバスルームからベットルームに至るまで完璧に揃ってます。たとえ憧れのピエールに泊まれる日が1週間続いても、そのうちたった1日でいいからここに泊まらせて!と言いたい夢のような空間でした。

 あの広いコンベンションセンターにいる間中キャーキャー言ってた私は、そこを出る頃には声がガラガラになっていました。あの熱気を一度体験したら、リピーターの方は病みつきになることを保証します。皆さんもNYに行く暁には、事前にイベント情報をチェックしてから行きましょう。URLはこれです。http://www.javitscenter.com/main.htm 

 ジャビツ・センターでの必勝法。それはとにかくハイ・テンションで挑むことで
す。 Are you ready?  1・2・3・ダーッ!!!!!!

2002/02/02




Yes, I feel NY ! Vol.05
by
Scully

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