摩天楼を見上げてそのまま後ろに倒れそうになりました

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摩天楼を見上げてそのまま後ろに倒れそうになりました

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    JOJO
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    今から30数年前、ちょうど20才の時に初めてニューヨークに行きました。高校の同級生がお父さんの転勤でニューヨークに住んでおり、夏休みを利用して遊びに来たらいいと誘ってくれたのです。

    僕は横浜の本牧という、アメリカの色濃い街に生まれました。白いフェンスの向こうに、緑の芝生に真っ白な一軒家が建つ米軍ハウス、アメリカの凄さを実感するのに充分でした。ファッション、音楽、カッコいいものは全てアメリカから、これでアメリカに憧れないわけがありません。

    裕福な家庭ではなかったので、海外旅行に行けるなんて思ってもいませんでした。往復のチケットは25万円。ユナイテッド航空でした。格安航空券もまだない時で、ニューヨークで発券してもらい、日本に送ってもらいました。

    友人はマンハッタンの北、ターリータウンに住んでいました。滞在中は近所の池でバスを釣ったり、ハドソン川で大きなヨットに乗ったり、デ・ニーロとメリル・ストリープの『恋におちて』に出てくる、ハドソン・ラインを使ってマンハッタンまで通っていました。

    その頃のニューヨークはまだまだ危ない街で、地下鉄は車両の外も内側もくまなく落書きがされていて、目抜き通りの42nd Streetは両脇にピンク映画館とピーピングルームが立ち並び、その前にはホームレスの人々がダンボールを敷いて寝転がっていました。

    ニューヨークは想像を超える街でしたが、憧れのアメリカ、その中心のニューヨークに自分の足で立っていることに感動しました。

    友人のお母さんからは、『日が沈んだら、マンハッタンに居たらダメ!』と、キツく言われてました。それから30年余り毎年ニューヨークに行っているのですが、最初の10年くらいは真面目にその教えを守り、日が沈むとホテルに閉じ籠っていました(笑)。ジャズクラブに行ってたら、ジャズジャイアンツの演奏を聴けてたのにー。

    最終日、どう考えてもお土産が足りない。日没後、グラセンからタイムズスクエア迄ダッシュでヤンキースのキャップを買いに戻ったのは、今となってはいい思い出です(笑)。

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